静岡県三島市発の新進気鋭2バンド”ウスバカゲロウ”と”SANZAN”によるスプリット”HATSUNE”をリリースしました。両バンドのcomposerであるyuyan(SANZAN)とFumiya Ozawa(ウスバカゲロウ)にインタビューを行いました。
今回スプリットはどういう経緯で?
yuyan : あんまり覚えてないですけど、確かウスバカゲロウのオザワから提案を受けた事がきっかけだったと思います。
その話を受けた時、SANZANとしても数ヶ月後にちょうどレコーディングする予定で動いていたので、録る音源を単独ではなくスプリットにしてアウトプットするって感じのシンプルなイメージで進めました。あとは、単純にライブもまだほとんど出来てない2バンドだったので、外に広がっていく可能性を少しでも広げられたら!っていう裏テーマを持ってスプリットにした感じです。
Ozawa : そうっすね!ジェイミーからSANZANの事を聞いていて、ちょうどウスバカゲロウも始動したてだったのでタイミング的にドンピシャや!と思ってよつば(※1)にご飯食べに行った時に誘いましたね〜ゆやくんは二つ返事で、イイネッ!て言ってくれた気がします。両バンドともメンバーみんな知った仲だし、おもろそう!て感じで勢いでいきました(笑)
(※1)よつば”はSANZANのyuyanが営む三島市のスープカレー店
今までのバンド活動を経て、新たなバンドを始動させたキッカケは?どうやってメンバーを決めましたか?
yuyan : SANZANを始めたきっかけは、SANZANの前身バンドである百姓一揆の解散、表現したい音楽性の変化、自分達のポテンシャルを出し切れるバンドサウンドの模索。これらのタイミングがちょうど合わさった事がキッカケです。あとは自分的な大きな心の動きも関わっていて、よくライブの時とかに演者がリハ前後から酒飲んでべろべろになって本番で自分たちだけ気持ちよく、ギャー!!って爆音で大暴れ演奏して、日頃の鬱憤を晴らして、終わったらまた酒飲みながら仲間内で褒め合ってみたいなやつ、あるじゃないですか。
お客さんはお金払ってその場に来てるのに。自分本位すぎない?みたいな、考えすぎかもだけど勝手にそんな構図にすごい違和感を感じていて。音楽をそういう風に消費するなら、お客さんからお金取るべきじゃないしな。みたいな。
シンプルに考えて1人頭から約3,000円もらうって凄いことだよな〜って。金銭のやり取りには責任が伴うし、その辺りの感覚が麻痺しちゃダメだなって思っていて。でも、それで救われるお客さんも居ると思うからどっちも間違いではないと思うんですけど…!自分はそのベクトルでは心が死んでいくなって思って。
んで話戻って、自分たちのやりたい音像で、自分たちにフィットして、尚且つポテンシャルを発揮できる音像、その上でお客さんも満足してお金を払って何かを得て帰れる。みたいなバンドを目指したい。と色々模索してSANZANに辿り着いた感じです。百姓一揆においては、我々のやりたい音楽を好きにやるから、わかるやつだけがわかればいいよ。ジャーン!ドカドカー!!ってスタイルだったので、百姓一揆後期は自分の中にもズレがあった感じでした。みんな何か感じ取っているのかな〜って。でもその違和感を経たから今のスタイルに落ち着いたのかなとも思っています。
メンバーをどうやって決めたか。についてはまたまた百姓一揆の話が絡んでくるんですが、SANZANはDr以外百姓一揆と同じメンバーなんです。(Ba ,Gt ,GtVo)
なのでちょっと質問をズラして、なぜそのままのメンバーで活動しているか。で答えるなら、それぞれのメンバーが出す音の個性に惹かれている事。異なるバックボーンを持った4人が、せーの!で合わせた時の化学反応が、このメンバーにしか出せない音像である事に魅力を感じているからって感じです。
Ozawa : バンドって奥深く楽しいですよねー
僕は今まではバンドで自分の作った曲をガッツリやる。みたいな事をあまりやってなくて、自分なりに音楽だったりバンドアンサンブルみたいなものを追求したくなったからですかね〜その辺はゆやくんの言ってるような心情の変化的な話で共通点あると思います。
バンドメンバーは最初スタジオ入ってたメンバーとは変わっていて、スケジュール合う合わないとかも含めてですけど人間的にグルーヴ合いそうな人をスタジオに誘って今の形になった感じです。
今回リリースした”HATSUNE”のそれぞれ3曲で、推したい箇所や、想いがあれば教えてください。
yuyan : もちろん全曲こだわりを持って作っているのですが、3曲ともに共通して歌詞が面白いかなと思ってます。
各曲にフォーカスするとこんな感じです。
“川のように”
SANZANで一番最初にできた曲です。
ほとんど手ぐせで作った記憶があります。
ギターの不協単音リフと、後半のサビだけテンポが落ちるヘンテコな展開が気に入ってます。
あと個人的に2番目のAメロの”向かうは 灰色の煙幕”って歌詞、間違って”はいいろのけんまく”って歌ってます(笑)
”えんまく”だった!って、、録ってから気がつきました…。いまだに”けんまく”って歌ってますけど。
聴いてみてください(笑)
“Taika”
この曲は別でやっているTHE RESTAURANTってバンド用に作った曲だったんですけどあまりハマらなかったので、イントロ以外ほとんどぶっ壊して、SANZAN用に再構築した曲です。
後半のいなたいアルペジオと”目はとうに退化”の歌詞とメロディーがお気に入りです。
“ゆうれい!”
どうでもいいと思いますけど、“ゆうれい”は”ゆうれい!”に曲名を変えました(笑)
この曲はJazzから影響を受けて自分なりにアウトプットした曲です。
2番目のAメロ、”ハイの強いニオイに〜”からサビ前までの歌詞がお気に入り。
韻の踏み方と、音の乗り方、メッセージ性。カチッとハマっている感じがしてます。
Ozawa :
“キャッチボール”
言葉よりも行動だったりその人が実際にやっている事とかの方が色々と伝わってくるよね〜
“影郎”
めちゃくちゃ楽しく遊んだ後とかにくる、あの謎の虚無感はなんなんだ!
“刹那イガ”
あいつはいつだって自分の都合のいいように解釈しては粗を見つけだし悪者を作り攻め立てる!これでもくらえ!
両バンドにギターでJamieが参加していますが、両バンドにとってどんな存在ですか?
yuyan : Jamieはファズが好きなイメージがあるんですけど、SANZANにとってはJamie自体がファズみたいな存在だなと思っています。
なんかJamieでしかないというか。いい意味でSANZANを俯瞰している感じも。自分はギターあんま上手くないので、いると安心感とか安定感が増す気もしています。
忙しくしている人なので活動に参加できない時も多く、Jamie無しのスリーピースでも成立するようにバンドは作っているんですが、いるとやっぱり違います。
抽象的だけど、JamieがいないSANZANはすっぴんの状態。みたいなイメージですかね(笑) でも、3人のすっぴんSANZANの良さ、4人のバッチリメイクSANZANの良さ、どちらもあるのかなと思ってます。
Ozawa : アンサンブルマスターピース!!
今後どういった活動を考えている?
yuyan : バンドの細かい話で言うと今年2025年からシンセを導入して音の幅を広げようとしているのと、個人的には、駄作でいいので絶えず曲を作り続けて、たまにくる満塁ホームランみたいなのを期待して地道に製作していきたいなと思ってます。
バンドの大きな流れで言うと、バンドとしての在り方が先ほど言及したようにある程度広く聞いてもらって何かを感じ取ってもらいたい。ってところにあるので、ある程度の所まで広げて行きたいと思っています。売れる売れないではなく。他の人が1やっていたら、自分は2やるぞ!って気概で取り組んでます。
それこそROJIのせりさんには10年くらいお世話になりっぱなしなので恩返ししたいな〜とかもあったり。
頑張るっす。
Ozawa : 特に具体的に決まっているわけではないですが、楽曲制作に精を出したいです。
バンド活動は学校の部活動的であり登山的であり映画みたいにドラマチックであるはずです。クソみたいな世の中ですがあの霧かがる山頂を目指してぇ!
レコ発3か所を予定していますが、なにか一言お願いします!
yuyan : みんな健康に過ごしていきましょ。
観にきてね〜。
Ozawa : 良かったら遊びきてね🍻
“HATSUNE” RELEASE SHOW
2025/2/16(sun)※DAY TIME 西荻窪FLAT w)NOUGAT , Ewoks
2025/3/2(sun)※DAY TIME 横浜B.B.street
2025/4/13(sun) 三島ROJI